化粧品ができるまで

私は化粧品の製造・販売も行っています。普段皆さまがなかなか知ることのできない、化粧品を企画してから、製品になるまでをご紹介します。

とはいっても、大企業のように研究施設や豊富な研究資金が投入できるわけではありませんので、手作り感ある化粧品の製造工程です。

私どもでは身近なお客様の声から企画を始めます

大きな化粧品会社では市場動向やファッション動向などのニーズを捉え、ターゲットを絞り企画を作りますが、私どもでは身近なお客様の声から企画が始まります。

例えば、太陽光線アレルギーでゴルフ好きな男性より、べたつかなく白くならない日焼け止めが欲しいとの要望がありました。そこでサラッとして白くならないUVケア化粧品を開発しました。

また、小さなお子さんが某メーカーの保湿クリームを嫌がり、塗ろうとすると逃げてしまって困るとの声がありました。そこでベタつかない軽い感触の保湿クリームを作りました。お子さんも嫌がらないでつけてくれるようになったそうです。

どういう素材を組み合わせるか決めます-製品設計-

次に製品設計として中味の設計と、外装(容器)の設計が必要になります。まず、中味の配合成分について。配合成分を決める時には、原料メーカーが公表している情報から抗アレルギー効果、保湿効果が高い化粧品原料を選びます。シミが薄くなる、美白効果が高いなどの、新開発原料は安全性履歴が少ないので敬遠しています。

四季の変化のある日本で、肌変化に対応できるよう、また敏感肌でも安心して使うことのできるように原料を選んでいます。

私は中味重視で、外装設計にはあまりエネルギーをかけません。

効果と価格の関係で悩みます

薬事法により化粧品の効果の表現が制限されています(化粧品として販売する場合、効果効能としてうたってよい項目が限られています。)。

一方、医薬部外品の申請を取ると表現できる範囲が広くなりますが、申請諸費用に多大な費用がかかります。さらに厚労省有効成分(厚生労働省により安全性と特定の有効性が認められた成分)を一つ配合すると販売価格が高くなってしまいます。私は、医薬部外品以外の原料でしっかりとした安全性履歴のあるものを使いたいと考えています。

このようにお客様の手に取って頂くのが難しくなるため、今のところ私は医薬部外品を発売する予定はありません。

*医薬部外品とは薬事法に定められた、化粧品と医薬品との中間的な分類のもののことです。予防効果や、医薬品よりは緩やかですが人体に何らかの改善効果をうたっています。

作り手としてのこだわり

自然派として、余分なものは配合しません。例えば、プラセンタを多く配合すると、あまり良い香りがしないので、人気のある香料を入れたりします。また濃度を上げるため原料を多くすると、防腐が強い物の配合量を比例して増やさなければならなくなります。

私のこだわりは、防腐剤をなるべく入れないことです。最小限の防腐に抑え消費期限の短い製品を造ります。そのため開封後は、冷蔵庫で保管していただきます。そして大量生産を行いません。

よく成分などで、他社製品の質問を受けます。表示成分を見ても配合順の詳細しか解らないので、濃度などは価格帯から想像するしかありません。敏感肌の方が化粧品メーカーを選ぶ時は、企業コンセプトや消費期限が参考になるとお伝えしております。

ホームページで企業コンセプトを閲覧したり、消費期限(化粧品の消費期限には大変長いものがあります。一度調べてみることをオススメします。)を確認してみてはいかがでしょうか。

まとめ

•    「困った」という声から化粧品づくりを始めます
•    素材は定評のあるものを選び、新しい原料は使いません
•    中味を重視した製品を作ります
•    余分なもの、特に防腐剤は最低限に抑えます
・   敏感肌の方は成分と消費期限を選び方の参考にしましょう