アトピー性皮膚炎の日常生活での注意点

1に保湿、2に保湿!

前回に引き続き、アトピー性皮膚炎についてです。今回は少しでも楽になるように、日常生活で注意したいことをまとめました。

アトピーの方の皮膚は非常に乾燥していて、肌のバリア機能が壊れています。そのため様々なものが侵入しやすく、内側の水分も逃げ出しやすくなっています(アトピックドライスキンと言います)。気温や湿度の変化、汗やホコリ、あるいは何かに触れたり擦れたりといった外側からの刺激に非常に敏感になっています。

皮膚のバリア機能を高めるために、保湿を充分に行いましょう。お風呂上がりの湯気に包まれながら、気になる箇所に化粧水を重ねづけします。甘草(グリチルリチンリチン酸2Kと成分表示されています)が入ったものがオススメです。次に、スクワランオイルをつけて水分が出ていかないようにします。

冬など湿度が低い時はクリームや軟膏を使うと、よりしっかり保湿ができます。日中、肌の乾燥が気になったら、その都度保湿をしましょう。

エアコンの風に当たらない

職場や電車で、エアコンの風が直撃したりしませんか?乾燥の原因になるので、エアコンの風の当たらない所にいるようにしましょう。

爪を短く

症状が出ている時は、オシャレよりも健康重視で。爪は短く切って、掻いてしまった時のダメージが最小になるようにしましょう。

肌に触れるものを選ぶ

衣類はウールや麻はチクチクするので、コットンがオススメです。レーヨンやポリエステルなどの合成繊維で肌触りの良いものもありますが、縫い目がチクチクすることがありますので購入の際にチェックしましょう。

タグにかぶれる方もいますので、クリーニングに出すつもりがないなら外してしまってもいいかもしれません。タグの根元をハサミで切っても、残りの部分がチクチクしますから面倒でも縫い目をほどいて外しましょう。

マスクの素材にかぶれる方もいます。口の周りがかぶれたりしたら、他の品に変えてみるなどしてください。

日に焼けないようにする

皮膚にトラブルがあると、日焼け止めをつける気にならないかもしれません。でも日焼けは皮膚にダメージになるので、なるべく塗るようにしましょう。あまり高いSPFは肌の負担になるため、SPF21までの日焼け止め剤がオススメです。

睡眠をしっかり

皮膚の再生には、睡眠が欠かせません。夜10時にベッドに入るのがベスト、できれば12時前までに就寝するようにしましょう。アロマオイルを焚いたり、加湿器をかける、ナイトランプを使うなど自分の好きな環境を整えてみてはどうでしょう?

かゆみがひどくて眠れない場合は医師に相談しましょう。また、寝具はこまめに洗濯して清潔なものを使用しましょう。

お風呂の入り方

38度のお湯に長い時間入るのがオススメです。お湯に入っている間はかゆくなりません。リラックス効果もあります。辛い時は何時間入っても大丈夫です。お湯から上がったら、湯気に包まれながらの保湿を忘れずに。

肌日記を

肌の状態について記録を残しておくと、自分がどの季節にどんな症状が出やすいかなどが分かり、予測がつけやすくなります。自分の肌と上手に付き合えるようになるので、オススメです。

仕事を詰めすぎない

ストレスが大敵ですから、仕事は無理をしないようにしましょう。プライベートのスケジュールも詰めすぎず、余裕を持って。家でゆっくりする時間を多く取るようにしましょう。

食事

皮膚はタンパク質でできていますから、タンパク質を多めに摂るようにしましょう。またビタミンB、C、Eを多く含む食品や、サプリメントを摂るのも良いですね(ビタミンEは脂肪に蓄積されますので摂りすぎに注意してください)。オメガEPAも効果があると言われています。

刺激物はなるべく避けましょう。辛いものは皮膚の刺激になります。コーヒーを飲むとかゆくなるというお客様もいます。ご自分をよく観察して、何が自分に良くないか探すようにするといいでしょう。少なくとも症状がひどい時は、身体に合わない食品を避けるようにしたいですね。

ストレス発散、リラックス

運動すると気分が変わりますし、達成感も得られます。軽く汗をかくような運動がオススメです。散歩やジムで汗を流すなど、自分に合うスポーツを探してみましょう。運動したら、シャワーで汗を流すようにしてください。

また、かゆいと身体が緊張してしまうため、リラックスすることも必要です。アクティブレストという言葉をご存知ですか?じっとしているのではなく、身体を積極的に動かすことで、よりリラックスできるとも言われています。ヨガや瞑想、呼吸法、フラダンスなど、身体が緩んで良いと聞きます。

かゆくて掻きそうになったら数回深呼吸をしてみると気持ちが落ち着いて、掻かないで済むかもしれません。

まとめ

・保湿が何より大事です
・エアコンの風に当たらない
・爪は短く
・衣類はコットンがオススメ
・日焼けしないようにしましょう
・睡眠をしっかりとりましょう
・ぬるめのお湯にゆっくり入りましょう
・肌の状態を記録に残しましょう
・スケジュールは詰め過ぎないで
・タンパク質やビタミンB・C・Eを多めに摂る食事を心掛けて。辛いもの、自分の身体に合わないものは避けましょう。
・ストレス発散やリラックスのために運動はオススメです。

アトピー性皮膚炎とは!その症状について

アトピー性皮膚炎

お客様の中にはアトピー性皮膚炎(以下、アトピーと略します)に悩む方が多くいらっしゃいます。完治は難しく、良くなったり悪くなったりを繰り返すので、自分なりの付き合い方を見つけると良いと思います。

アトピーについてこれから2回に分けて連載します。今回はアトピーとは何か、その症状などについてです。ちょっと固い内容ですが、知っておいた方が良いことをまとめました。

アトピー性皮膚炎とは、どんなことをいうのでしょう?「アトピー」という言葉は、ギリシア語で「奇妙な、不思議な」を意味するatoposに由来しています。

日本皮膚科学会の定義では、「よくなったり悪くなったりを繰り返す、かゆみのある湿疹を主な病変とする病気。患者の多くはアトピー素因(アトピーになる人の特徴参照)を持つ」とされています。

アトピー性皮膚炎に見られる、「湿疹」とはどんなものでしょう?またその湿疹の特徴を紹介します。

湿疹とは、かゆみがある、皮膚が赤くなる、細かいブツブツができる、カサカサと皮がむける、皮膚が厚くなる、カサブタができるなどが皮膚に現れることです。顔では目の周り、口の周り、くちびる、耳たぶ、頬、額に、首の周り、手足の関節部、胴体などに左右対称に湿疹ができるのが特徴です。

アトピーになる人の特徴

アトピー素因とは、1.かつて気管支喘息、アレルギー性鼻炎・結膜炎、アトピー性皮膚炎のうちいずれかにかかったことがあること、または家族にそれらの病気にかかった人がいること。または、 2.IgE抗体(アイジーイー抗体。アレルギーを起こすタンパク質の一種のこと)を作りやすい素因のことを言います。

今花粉症に悩んでいたり、家族に花粉症や喘息の方がいれば、アトピー素因を持っていることになります。アトピー素因はなくすことはできません。

アトピーはアレルギーに関係する病気ですが、アトピーの人の肌にはバリア機能の低下という特徴(アトピックドライスキンと言います)もあります。バリア機能が低いと、肌が何かに触れたり、擦れたりといったささいな刺激に敏感になります。スキンケアで保湿をしっかりすれば、バリア機能を正常に保つことができます。

アトピーの最大の問題は「かゆみ」です。ひどい時は、かゆみで充分に睡眠が取れなくなることがあります。特にホッとした時など、仕事や外出から家に帰った時にかゆくなることがあります。

また、かくことでストレスを発散している場合もあります。かいている間、とても気持ちがいいという人もいるくらいです。

かゆみを我慢することはなかなかできません。寝る時に無意識にかいてしまうこともあります。子供に比べて大人の方はストレス管理が難しく、かく癖を止めることが難しいようです。

アトピーのきっかけと対処法

アトピーのきっかけはストレスである場合が多く見受けられます。心の問題が皮膚に表れることはよくあり、引越しや就職などの生活の大きな変化でアトピーの症状が出る方がいます(ヘアカラーなどの化学薬品による刺激がきっかけになる方もいます、念のため)。

ストレスをすべて避けることは不可能ですが、必要以上のストレスを受けていないか生活や行動を見直してみることも大切です。

アトピーの対処法は、いたずらに症状を悪化させないため、信頼できる医師を探して、診察を受けましょう。自分の希望をきちんと伝え、医師との話し合いの元で納得する治療が受けられるようにしましょう。医師の処方に従わず、自己流にしてしまうともっと悪化させてしまうことがあります。

特にステロイド外用薬の使用については医師の指示に従うようにしてください(皮膚病以外の病気にアトピーと似た症状がでるものがあります)。

ステロイドの塗り薬については、賛否両論の意見があります。絶対に使いたくないと考える方もいるでしょう。

ただ、かゆみや炎症による痛みを我慢してつらい思いをしているのでしたら、一時的にステロイドを使っても良いと私は考えています。

ステロイドはとてもよく効く薬です。症状が落ち着くと、気持ちに余裕が持てるようになります。ステロイドについての恐怖感や疑問を医師に質問してみてください。良心的な先生ならきちんと答えてくれます。

まとめ

・アトピーは良くなったり悪くなったりを繰り返す病気
・顔や関節周りなどに湿疹ができる
・アレルギーに関わる病気
・乾燥による皮膚のバリア機能の低下が起こっている
・かゆみが最大の悩み
・ストレスも強い関係がある
・素人判断はキケン、医師の診断を仰ぐことも必要

※川島眞著「アトピー性皮膚炎がよくわかる本」を参考にさせていただきました。

アジア人女性共通の肌悩み:ミャンマー編

ミャンマーという国をご存知ですか?

ミャンマーは、インドシナ半島西部に位置し、北東に中国、南東にタイ、西にバングラデシュ、北西にインドと国境を接する国です。ビルマ、というとピンとくる方もいるかもしれません(1989年に英語による対外呼称がBurma から Myanmarに変更)。かつてはイギリスの植民地で、その後軍事政権による鎖国の時代が長く続きました。ノーベル賞平和賞を受賞したアウンサンスーチーさんは、軍事政権により15年以上に及ぶ自宅軟禁を強いられていました。

現在では新政権の下、民主化や経済改革が進んでいます。それに呼応し日本企業を含む外国企業が、続々とミャンマーに進出し急速な発展が進んでいます。

私とミャンマーとの関わり

私は7年前に、ミャンマー人の肌ケアのために協力を依頼されました。当時は電力の供給が十分でなく、オールハンドによるケアを行っているフェイシャルなら、電気がなくとも施術が可能だったからです。

以来、ミャンマーに魅せられた私は現在だいたい月に一度の間隔でミャンマーを訪れ、のべ100人以上にフェイシャル施術を行っています。

ミャンマー人の肌

ミャンマー人の肌はキメが細かく日本人に似ています。暑い気候で汗をかくので、自覚はないものの、実際は肌が乾燥に傾いた状態の人が多いです。乾燥肌が多いのも日本と似ています。

メイクは伝統的に自然素材(タナカ)を好む傾向にありましたが、現在の急速な発展により様々な肌トラブルが起こっています。

不思議な日焼け止めタナカ

ミャンマーに行くと、ミャンマー人女性が、顔に白いフェイスペインティングのようなものをしているのを見かけます。この水白粉のようなものがミャンマー独自の日焼け止め、「タナカ」です。

タナカはミカン科の樹木で、手頃な大きさに切ったものを丸い石板ですりおろします。これを顔や手足に自分の好むままに、ある人は顔全体、ある人は頬骨の上に丸くなど、に塗ります。塗ると白檀に似た芳香がし、肌に心地よい冷感を感じます。紫外線防止の他に、肌に栄養を与える、保湿、殺菌などの効果があるとされています。

私はタナカを使った化粧品を開発できないかと考え、タナカを持ち帰っていくつかの機関に分析を頼みました。残念ながら現在タナカの数が減ってきているそうで、成分として使えるかわかりません。ただ、より良い化粧品作りの参考にできるのではないかと考えています。

顔を洗う習慣がないミャンマー人

伝統的にタナカを使ってきたため、ミャンマー人には寝る前に顔を洗う習慣がありません。(汗をかいたら水で流すことを「顔を洗う」といいます。日本とはやや感覚が違うようです。)

水溶性で肌に優しいタナカは、落とさないで翌日またその上にタナカを重ねても問題ありませんでした。

しかし、油性のファンデーションではそうはいきません。ファンデーションが普及し始めたのに関わらずクレンジングをする習慣が未だ浸透していないため、ニキビに悩むミャンマー人が近年急増しています。オイルベースの化粧に合ったスキンケアが普及していないのが現状です。

水が良くないミャンマー

ミャンマーの人は水道の水を飲みません。ペットボトルの飲料水を買って飲みます。水道水の質が大変悪いからです。洗顔料やシャンプーの泡立ちも日本より悪いです。ミャンマーに行くと、日本の水の良さを実感します。豊富な水量があり、安心して水道水が飲め、軟水で洗顔料などとの馴染みが良い。実はこのように水が豊かな国は世界の中であまりありません。日本人は肌がキレイと外国の方からよく言われますが、水のおかげも大きいと思います。

美肌の条件は一緒

美肌の条件は、1) 皮膚の生理機能を整えること 2) 体内の機能を正常化すること 3) 心身の健康 です。ミャンマーでも日本でも変わりません。

ところが、ミャンマーでは食生活や運動が肌に良いということを理解している人はまだ一部です。健康と肌の関係と、肌理論(ターンオーバー、顔筋マッサージ、保湿の重要性など)を伝えていくことで、ミャンマー人も日本人に負けない美しい肌を作ることができると考えています。

 

便秘になると肌荒れが起こる理由

お肌の役割って?

お肌は、生きるためにとても大切な役割をしています。外からのダメージを体内に取り込まないよう、そして体内の水分が外に出てしまわないように働いています。これまでもお伝えしてきた通り、スキンケアは健康肌維持(美肌は健康肌です)のために必要です。しかし、生活面や食生活も肌への影響があります。

便秘で肌荒れが起こる訳

どうして便秘で肌荒れが起こるの?という質問をよく受けます。私たちが食べたものは胃へ送られ、胃酸などで半分消化されます。この段階では、様々な栄養素や食品添加物、農薬、細菌、化学物質など良い物と悪い物とが混合されている状態です。

次に小腸に送られ、混合物を振り分けます。小腸は身体に良いものは吸収し、悪いものは排除するとても利口な臓器です。

そして、大腸へと進みます。この時ストレスや水分摂取不足などの原因で消化物(便)が長く大腸に留まると、腸内細菌が不安定になりガスや有害な物質を生みだします。そのガスは腸と肝臓を結ぶ門脈を通り肝機能を阻害するため、肌荒れの原因となるのです。

つまり、便秘になるということは身体の機能が低下しているということです。そうするとターンオーバー(肌代謝)も悪いので、くすみの原因にもなります。便秘になると、これだけのことが身体で起こっています。毎日のお通じはとても大切です。

便秘になった時の対処法

1.水分を十分に取る(生活の見直し)

2.繊維質の食材を取る(食事の見直し)

3.代謝を上げる(運動)

4.腸内細菌の安定を心掛ける(乳酸菌エキスの摂取など)

乳酸菌エキスを飲みましょう

乳酸菌エキス(乳酸菌生成エキス、乳酸菌発酵エキス、乳酸菌生産物質などとも言います)をご存知ですか?乳酸菌エキスとは、複数の乳酸菌を培養して菌を強化し熟成させた後、有効成分を抽出したものです。生きた菌ではないので、100℃の熱や強い酸を与えても効力を失いません。飲用すると、胃酸で死滅することなく腸まで届くと言われています。

乳酸菌エキスには腸内細菌の安定させ、腸内をキレイにする作用があります。腸内細菌が安定していると便秘にならず、代謝も上げると言われているので、飲用をオススメします。

食あたりにも乳酸菌エキス

私は仕事でミャンマーに行くことが多いのですが、現地の食事(特に油)が合わない場合には食あたりを起こします。その時には、乳酸菌エキスを飲み、水分をとります。身体の中で菌が戦っているため、無理に下痢を止めようとしたり解熱剤を使用したりはしません。しばらくすると悪い物が下から排出され、具合が良くなってきます。

※日本で食あたりを起こした場合には、すぐに病院で受診してください。

乳酸菌エキスを肌に付ける

肌の上にも皮膚常在菌が存在しています。有効菌と有害菌がバランスを取って、肌のバリア機能を保っています。このバランスが崩れると紫外線や外気などの影響が肌内部まで届いてしまうため、肌荒れが起こります。

乳酸菌エキスを肌に付けると皮膚常在菌のバランスが整うので、バリア機能を維持できます。さらに保湿効果もあると言われています。

最近では、空気汚染やウィルス対策で除菌効果を謳った商品を見掛けることが多くなりました。こういったものは有害菌ばかりではなく有効菌も除去してしまうため、使用後に乳酸菌エキスを肌につけたり飲料することなどがオススメです。

乳酸菌エキスを身体の中と外から使用して快適な生活をしましょう。

まとめ

・便秘は肌荒れとくすみの原因
・便秘になったら十分な水分と食物繊維を摂り、運動をしましょう
・乳酸菌エキスは便秘に有効
・食あたりやスキンケアにも乳酸菌エキスがオススメ